オリーブオイル講座2

さて、前回はオリーブオイルの常識についてお話させて頂きました。今回は美味しいオリーブオイルの見分け方についてお話させて頂きます。

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日本では悲しいことに沢山の偽装オリーブオイルが氾濫しています。偽装オリーブオイルは生産段階で偽装されているものが大半だそうです。クロロフィルという化学物質で色付けをしたなたね油に香り付けにβカロチンを入れて僅かなエクストラバージンオリーブオイルを混ぜたものをエクストラバージンオイルとして売っていたり、腐った状態の品質の悪いオリーブを少量ずつ品質の良いものに足して水増しさせたり等様々な偽装がされています。高品質なオリーブオイルは味だけではなく健康にも良いと話題ですが、当然粗悪なオリーブオイルは味や風味が劣るだけではなく健康を害するリスクもとても高いので要注意です。

美味しいオイルはテイスティングをすることではっきりと匂いや味、喉越しの良し悪しを感じることができます。

テイスティング方法ですが、小さなグラスまたはプラスチックのカップを用意してください。金属のカップは臭いがあるので避けてください。グラスの底を手で覆い、もう一方の手でグラスの上部を蓋をするようにカバーします。手のひらの温度が伝わるように,手のひらをカップの上部で旋回させたり、渦巻くように廻します。これを1~2分続けると、体温でカップの中のオリーブオイルが温まり、中に含まれるアロマ成分を強く感じることができるようになります。

まずは匂いから。

カップに鼻を近づけて香を嗅ぎます。フレッシュな草の香りやフルーツを連想させるような香り、森の香りなどいろいろな香りが連想できると思います。熟したオリーブの香りや若いオリーブの香りもするかもしれません。木の実やハーブの香りもするかもしれませんね、自然な香りの成分を沢山含んでいるのは良質なオリーブオイルの証ですね。反して、皮の匂いやクレヨンのような臭いはしませんか?100%自然なエクストラバージンオリーブオイルには動物的な臭いや、人工的・化学的な臭いは一切しません。

今度は口に含んでみましょう。

少量では味わい難いので、一度に大さじ一杯ほど口に含んでください。舌先で感じ、口全体、そして喉で味わってください。オリーブオイルを口に含んでいる間に空気を吸いこみます。この時、麺をすする様ににズズッと音を立てて吸い込んでください。歯と歯の間からスーッと空気を吸っても結構です。空気を混ぜるといろいろな香りが引き出しやすくなります。そして今度は吸い込んだ空気を鼻から出してください。鼻を通すとこれまで隠れていた味や香りが一層はっきりしてきます。最後にオリーブオイルを飲み込んで喉で味わいます。

オリーブオイルを口に含んだり喉を通す時、ピリピリしたスパイス感、チクチクしたイガイガ感があります。この刺激性が100%のエクストラバージンオリーブオイルの証です。これは唐辛子の刺激性と同様でやみつきになってしまいます。この刺激性はとてもマイルドなものから強くてシャープなもまで様々です。愛好家の間では喉を通る時の咳き込み方でその刺激性のレベルを決めているようです。1回、2回、3回と咳き込んだ数だけ刺激性が強いといいます。マイルドなものが好きか、辛めのものが好きかは個人の体調によったり嗜好によって異なります。

香り、刺激性ときて次に重要な要素は苦みがあることです。オリーブの実を生で食べたことのある人ならばおわかりでしょう。とても苦いです。オリーブの実を食べる時、先ずは塩漬けして苦みを取り除きます。ビターな苦味は熟したオリーブの実を使ったオイルには少なく、逆に若くてまだ緑のオリーブを使ったものにはたくさん入っているのです。新鮮なオリーブオイルほど苦いのは新鮮で若いオリーブを沢山使ってるからですね。

新しいオリーブオイルの場合は、よく瓶を振って沈殿物(オリーブの実)を混ぜた場合と、澄ました状態で飲むのでは香り、苦味、刺激性が違います。これは好みでお飲み頂くのが良いと思います。

 

アミッシモで扱わせて頂いているエクストラバーシンオイルは、生産者の下まで行ってオリーブの木の視察やオイルの品質をテイスティングをしています。美味しいオリーブオイルを皆様に味わって頂けるように私達自身が本当に美味しいと思うものを仕入れておりますので、是非お試しください。